通常国会が開幕しました。雇用対策を盛り込んだ補正予算案などを一日も早く成立させたい政府与党に対し、野党側は「政権交代こそが最大の雇用対策」と主張。総選挙を控えた国会は、冒頭から全面対決の様相を呈しています。 「いよいよ国会も今日から開始される、ぜひ一致団結して戦い抜いて我々の成果を来るべき総選挙に問わねばならない」（麻生首相） 政府は、５日午前の閣議で第２次補正予算案を決定し、国会に提出しました。政府与党は、この補正予算案を成立させることが雇用対策の一番の方策だと主張しています。 野党が多数を占める参議院で協力を得られない場合、予算の関連法案を成立させるためには６０日後に、衆議院の３分の２の多数による再可決が必要です。 しかし、定額給付金などに反対して自民党内から造反する議員が多数出ると、３分の２に足りなくなり、麻生政権が行き詰る可能性も出てくるため、政府与党の国会運営は薄氷を踏みながらの厳しいものになりそうです。 「国民の生活を守っていくという大目標を掲げて、それを総選挙を通じて国民の支持を得て実際の政治行政に反映していく」（民主党小沢一郎 代表） 一方、民主党の仕事始めでは、小沢代表が政権交代への強い決意を改めて示しました。 これに先立ち、野党３党は与党側に対し、非正規雇用者の雇用と宿舎の確保を求める決議案を５日、国会に提出することを伝え、成立に協力を求めました。 また、第２次補正予算案から定額給付金の部分を切り離すよう求めましたが、自民党の大島国対委員長は「分離するつもりはない」と応じる考えのないことを改めて強調しました。（05日11:11）