巨額の赤字を抱える新銀行東京の問題です。新銀行が、石原知事の提案を受けて、知事の四男の知人が責任者を務める若手芸術家支援事業から３枚の絵画を購入していたことがわかりました。
新銀行などによりますと、購入していたのは若手芸術家２人の絵画３枚で、石原知事が提唱した若手芸術家の支援事業「トーキョーワンダーサイト」を通じて、あわせて５２万円近くで購入していました。
トーキョーワンダーサイトは、事業の責任者である館長を知事の四男の知人が務めていますが、開業直前の２００５年３月ごろ、石原知事が新銀行の本店を訪れた際、「殺風景だからワンダーサイトの作品を飾ったらどうか」などと提案したということです。
新銀行では、この知事の発言を受けて購入を検討し、同じ年の１１月ごろに絵画を購入していました。この絵画は本店や各店舗で持ち回りで飾られ、去年９月以降は本部の倉庫に保管されているということです。
トーキョーワンダーサイトをめぐっては、去年の知事選でも、四男が事業の外部委員として公費で海外出張をしていたことをめぐって批判が起きていましたが、石原知事と新銀行との関係があらためて問われることになりそうです。
一方、都議会では、１７日から各常任委員会での審議が始まりました。しかし、追加出資の４００億円という金額の根拠について、東京都側は自己資本の維持に８０億円、不良債権の処理などのリスク対応に２８０億円、新規業務などに４０億円というこれまでの説明を繰り返すだけで、この日も具体的な試算の根拠は明らかにしませんでした。
共産党など野党側からは「白紙委任しろということか」といった批判の声もあがりました。（17日17:20）
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