財務省は、消費税率を２０１５年１０月に段階的に１０％まで引き上げても国債の利払い費などが大きく増えるため、２０１５年度の新規の国債発行額は今年度を１兆円あまり上回るという試算を国会に提出しました。
財務省の試算によりますと、消費税増税を柱にした社会保障と税の一体改革を実行した場合、成長率が１％台半ばの前提で、２０１５年度の税収は今年度を１０兆円あまり上回る５２兆８０００億円となります。これに対して歳出は、政府の方針に沿って政策にあてる経費を抑えても、国債の利払いや償還にかかる費用が今年度よりも６兆円も増加するため、当初予算として初めて１００兆円を突破する見通しです。
この結果、歳出から税収などを引いた借金に当たる国債の発行額は、今年度の４４兆３０００億円から４５兆４０００億円へ１兆円あまり増加することになります。また同時に、社会保障と税の一体改革が実現しない場合は、国債の発行額は今年度に比べ６兆円あまり増加するという試算も出していて、消費税増税の必要性を強調しています。
ただ、消費税を増税しても、国債発行を抑えるためには社会保障を含めたさらなる歳出のカットを推し進めなければいけないという課題を浮き彫りにしています。（30日20:42）
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