北朝鮮による横田めぐみさんの拉致事件を題材にしたドキュメンタリー映画「めぐみ引き裂かれた家族の３０年」が、８日ニューヨークの国連本部で上映されました。
この上映会は国連日本代表部などが、拉致問題を広く国際社会に訴えようと、国連本部で開いたものです。会場には各国の国連関係者やアメリカのキッシンジャー元国務長官などおよそ１５０人が集まりました。
「人道的に恥ずべき行為の詳細を知るこの機会をうれしく思う」（キッシンジャー元米国務長官）
「めぐみ引き裂かれた家族の３０年」は、アメリカに住むジャナーリストのカナダ人夫妻が制作。拉致被害者横田めぐみさんの両親が、娘を取り戻そうと生涯をささげる姿を描いたドキュメンタリー映画です。会場に集まった人たちは、初めて目にする拉致被害者家族の現実に、大きな衝撃を受けた様子でした。
「拉致問題について知ってはいたが、その裏で活動する人々のことについては知らなかった。大事なことは、もっと多くの人が知ることだと思う」（国連ドイツ代表職員）
「必ずやこの力強いメッセージというのがですね、国連関係者の人たちに対して伝えられていくと」（大島賢三国連大使）
去年は、国連総会で拉致を禁止する条約が採択されるなど、国連での拉致問題に対する関心が次第に高まってきており、今回の上映会はこうした機運の後押しとなりそうです。（09日13:31）