原油価格高騰への対策を話し合うために、サウジアラビアで２２日に開かれた産油国と消費国との緊急国際会合は、サウジアラビアが増産の方針を示したものの、他の産油国からは具体的な増産の表明はありませんでした。
ＯＰＥＣ加盟国など産油国側と日本やアメリカなど消費国側、あわせて３６か国が参加した緊急会合。主催国サウジアラビアは、原油の生産能力を２００９年末までに一日１２５０万バレル規模に、さらに将来的には、これまでの１．５倍にあたる１５００万バレルまで引き上げる用意があると表明しました。
一方で、高騰の原因は市場に流れ込む投機マネーだとする産油国側の抵抗感は強く、会合の場で消費国側が期待する増産を明言する産油国は他にありませんでした。
「我々も北海に埋まっている２５０億バレルもの石油を活用する。またナイジェリアやイラクなどが石油増産のために安全を確保できるよう支援するつもりだ」（イギリスブラウン首相）
会合は金融市場の透明性向上や、原油高で苦しむ貧しい国の援助策などを盛り込んだ共同声明を採択して閉会しました。わずか一日の会合、危機感は共有したものの、産油国・消費国双方が納得できる特効薬は、いまだ見つかっていないとの印象は拭えません。（23日04:50）
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