ＩＡＥＡ＝国際原子力機関で開かれている閣僚級会合は２０日、原発の安全基準強化などをうたった閣僚声明を採択しました。声明では立場が異なる各国に配慮し、あえて具体的な「安全基準」については触れていません。
採択された「閣僚声明」では、原発の安全基準について高水準であることが重要だと強調。そのためにＩＡＥＡが果たす中心的役割の強化や、緊急事態の対応を改善する必要性を指摘しています。
「世界的な緊急事態への準備と、それに即応する体制強化が必要です」（ＩＡＥＡ・天野之弥事務局長）
天野事務局長は、会合冒頭のスピーチではさらに踏みこんで、各国が「原発災害に対応する緊急部隊」を創設するよう訴えたほか、ＩＡＥＡが各国の安全対策を定期的に評価する手段として、無作為に選んだ原発を「抜き打ち」で検査するシステムを提唱しました。
閣僚声明をもとに事務局長自らがより踏み込んだ「具体案」を提示した形ですが、これが各国の合意を得られるかは未知数で、会合が終了する２５日まで議論が続くことになります。（21日05:01）
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